2024/11/27 09:27 |
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2007/08/22 03:04 |
kaolu's BEST SELECTION Vol.壱 ~愛内里菜~ |
暇だからやってみましたw
説明しよう!
kaolu's BEST SELECTION とは、薫が自分が好きなアーティスト(多くはBeing所属w)の曲で勝手に個人的なBEST盤を作り、それらのレビューと共に、アーティストの素晴らしさを皆に伝える!と言う企画のもの。
それにしても、こういうの久しぶりだなぁ…w
今回のアーティストは、、、
愛内里菜!!!w
…、え、興味ないってか?w
まぁいいじゃないですかwちょっと語らせてチョーダイ!!
これ見たら、好きになるかもよ?!
(まぁあくまで、自己満足のためですがw)
こんな感じですw↓↓
タイトル
『Be Happy!! ~kaolu's BEST SELECTION of RINA AIUCHI~』
☆トラック数 16曲
☆再生時間 76:35
☆選曲観点:私が個人的に好きな楽曲で構成。
☆曲目
1.be happy?
2.薔薇が咲く 薔薇が散る
3.START
4.SET YOU FREE
5.Melody Flag
6.CODE CRUSH
7.PRECIOUS PLACE
8.Mint
9.CONTROL ME,RESCUE ME
10.CALL MY NAME
11.Can you feel the POWER OF WORDS?
12.Lavender Rain
13.Deep Freeze
14.Powder Snow
15.yellow carpet
16.be happy.
☆全体レビュー
全体的に、前半を応援歌系、後半を恋愛系の歌でまとめています。愛内里菜は最近停滞気味ですが、初期の方から比べてみると最近の楽曲のレベルが落ちてきた...というところを要因に置くファンが多いようですが(某掲示板にてw)、私は決してそうは思っておりません。確かに一時期、楽曲の質が低下したことは否めませんが、むしろ最近は回復傾向にあるし、愛内里菜自身が書く歌詞は、歳を重ねるごとにそのレベルを上げてきています。そういう部分もあって、選曲も最近の曲を多く入れています。c/wも愛内里菜は良曲が多いので、そちらもピックアップして入れてみました。もしこの選曲が気に入りましたら、是非自らの手で曲を集め、制作してみてください。初めての人は、愛内里菜のイメージをきっと覆すと思います!ファンの方はきっと新たな愛内里菜を体験できるでしょう!!
☆曲ごとレビュー
1.be happy?
作詞:愛内里菜/作曲:北浦正尚/編曲:尾城九龍
収録:1stAL「Be Happy」
☆レビュー
愛内里菜の中でも、最も高い完成度を誇ると言われている(私もそうwだと思う)、1stAL「Be Happy」の一番最初(トラック1)に位置する、アルバムのテーマを要約した楽曲。
九龍さんは最近愛内里菜のアレンジを手がけなくなってしまったが、彼の織り成すトランス的なテクノアレンジは、安っぽさを感じさせない非常にクオリティの高いものとなっていて、そういう系統の音楽を聞かない人でも聞きやすいと思います。メロディもキャッキー且つ繊細だし、トラック1には相応しい出来となっています。
愛内里菜の歌詞の傾向として、「伝えたいことをストレートに述べる」ところがあり、それは彼女の良さであり仇でもある。初期の頃は、恋愛ものや応援歌でも、ストレートな描写で伝えるものが多く、人によっては白々しさを覚えたリするはずです。
それに比べ、この「be happy?」の歌詞は、ストレートながらの彼女の良さが物凄く出ている作品で、高く評価できるものです。「人は一人きりじゃ生きられないと言いながらも二人で分かち合うことさえ十分には出来はしないのに Why do we want to be happy?(何故幸せになりたがろうとするの?)」...というフレーズが個人的にすごく印象的で、恋愛とかそういう次元を超えた、大きな意味での人間愛...他人と接することを宿命とする人間誰もに課せられた弊害を、そのまま表現しているところが共感を生むと思います。また、そんな世の中を切り抜けていく不安が最後語られ、不完全体で詞は終了しています。このbest版の最後に収録された『be happy.』という楽曲で解決されるのですが、そのことについては後々語ることとします。
2.薔薇が咲く 薔薇が散る
作詞:愛内里菜/作曲:Hisanao Kojima/編曲:葉山たけし
収録:23rdSg
☆レビュー
同曲のアニメ放送版は、ギターが前面に押し出されてたハードロック調の楽曲だったのですが、シングル版は再アレンジを施し、これまた葉山さんの素晴らしさが光っているデジタルロックに仕上がりました。
メロディが少し独特で力強さが感じられるものになっているが、アレンジがサッパリした印象を残してくれるため、そこまでクドく聴こえてこないのが、この楽曲の良さともいえるでしょう。
先ほども述べましたが、最近の愛内里菜の描く歌詞はレベルが格段に上がっており、その理由の一つとして、歌詞から情景が浮かびやすいものが格段に増えたと私は感じます。この曲の歌詞は、愛内里菜楽曲に数多くある応援歌なのですが、歌詞からは、主人公が「現実」や「社会」、「日々の生活」の様々な苦難を乗り越えていく意志が描かれており、その表現は危なげで、サスペンス溢れる雰囲気をかもし出しています。薔薇というと、「怪盗」とかを思い出す私ですがw、そんな感じで、『どんな世の中でも薔薇のように、華麗に切り抜けていけ!』といった、大人びた愛内里菜を感じられる作品です。
3.START
作詞:愛内里菜/作曲:大野愛果/編曲:corin.
収録:17thSg/4thAL「PLAY GIRL」
☆レビュー
名探偵コナンのOPを努めた力強いアッパーな楽曲。この曲から売り上げ低迷化が始まったのかな?確か。それとは裏腹にこの楽曲もなかなか高い完成度を誇っていると言っても過言ではない出来。
作曲が私のfavorite作曲家の中にも勿論入っている、大野愛果さん。力強さの中にもメロディアスな旋律が印象的なメロディに、corin.さんがアレンジを努め、彼のアレンジの中でも非常にサッパリとまとめ上げられた楽曲ですね。この頃の愛内里菜は、ロック路線に移っていたことも合って、その通りデジタルロックに仕上がっており、「薔薇が咲く 薔薇が散る」よりも重くて厚いアレンジとなっています。
この曲は、題名、雰囲気から応援歌であることは間違えないのだが、歌詞を良く見ると「恋愛」の歌でもあることが良く分かります。「スタート切ろう 君とリセットして 次に来る運(チャンス)試したい」というように、今までのパートナーから別れて次の恋愛に挑戦していく、、、そんなアクティブな主人公が見えてくるはずです。これは、今までの恋愛ソングの傾向にあった乙女チックなものとは違く、なんともボーイッシュな主人公が見えるはず。当時ならば、ある意味、愛内里菜の再STARTを予感したシングルであったと感じたでしょう。この曲で一番好きなフレーズは、「長く長い「これから」だって 「今」という その瞬間の連続でしょ」。なんとも前向きにさせてくれる曲ですね。
4.SET YOU FREE
作詞:愛内里菜/作曲編曲:corin.
収録:5thAL「DELIGHT」
☆レビュー
corin.作編曲の楽曲は、癖が強くてあんまり一般ウケのしない楽曲が多いと思うのですが、その癖故、たまにものスゴーい完成度を誇るなんとも言えない楽曲が誕生する時があるんです。私はcorin.さんの作編曲を努めた楽曲が結構ツボに嵌まるらしく、今回の選曲にもあと何曲か入っています。
この曲は明るいトランスの雰囲気が存分に出ているアッパーな応援ソング。デジタルなインスト群が奏でる独特な雰囲気は、私はツボです。皆さんがどう思うかは別としてね。今回選曲した楽曲の中では一番単調で淡々と進んでいく構成であるが、メロディがその分映えて聴こえてくるし、それに乗っかってる歌詞も読み取りやすいと思う。
この曲の歌詞だが、単純明快!ストレート!それが良さ。「信じぬく気持ちを力にし進んでいこう 信じるものだけが真実になるから」、「思い込みこそがまず最大のパワー」、「後悔となるのは失敗することじゃなくて 真剣に挑めずにいた心の方」等など、ストレートなメッセージの歌詞には共感出来ると思います。ただストレートすぎて嫌な人はいやかもしれないけど...。全体として応援歌の王道とも取れる歌詞となっており、サビの部分で英語が折り重なってくるところも、それが力強さにスパイスを加えています。SET YOU FREEという曲題についてですが、直訳すると『あなたを自由にする』という意味。なので歌詞にはこれといった主人公は登場せず、あくまで曲を聴いている相手にエールを贈るための楽曲である所が、なんとも愛内里菜らしい楽曲です。
5.Melody Flag
作詞:愛内里菜/作曲編曲:corin.
収録:16thSg「Dream×Dream」C/W
☆レビュー
この曲も「SET YOU FREE」と同じく、corin.楽曲。いやぁもう全てが好きだね。同収録のA面の「Dream×Dream」もcorin.さん編曲で素晴らしいんですが、そっちはポップス調の王道というか、corin.さんが開花してないように思います(個人的にw)。
出だしのエフェクトボーカルの静かな雰囲気のA~Bメロ、それをすぎた後のサビに入るところでバッ!!と雰囲気を変えてくるあの開放感、味のあるギターソロとか、ポップスなのに応援歌としての力強さが顕在している所とか、全部本当にツボ!多分理解されないと思うけど(いやわかんないかw)。メロディも他の楽曲と比べて平凡だと思うし、A面には絶対持ってこれない楽曲だとは思うけど、c/wだからこそなしえた!っていう曲って、結構ありますよね。
この歌詞は、選曲した中では一番情景を想像しにくいかもしれない。Melody Flagという曲題と詞の雰囲気から見てみると、『行列をなして進んでいく古代ローマとかの騎馬隊』が個人的にすごく当てはまる。その勇ましい雰囲気を、詞とメロディとアレンジから気軽に感じられれば良いと思う。この楽曲はあまり深読みしなくてもいい気がしますw。
6.CODE CRUSH
作詞:愛内里菜/作曲:Yuri Godai/編曲:corin.
収録:14thSg「Over Shine」c/w/3rdAL「A.I.R」
☆レビュー
この楽曲は、ロックマンX7テーマソングで、愛内里菜にとっては初めてのゲームタイアップである。それが踏まえてあったのかどうかは別として、この楽曲は愛内里菜といえばコレ!というほどの名曲で、ファンの中でも非常に人気が高いのです。
まずメロディのキャッチーさもさることながら、ゲームタイアップを意識したデジタルサウンドが前面に出たロック調のナンバーに仕上がっています。イントロで徐々にaccel.していく部分に、鳥肌が立ったファンも多かったのではないでしょうか?勿論私もその一人w...その辺の凝った(言い換えれば癖がある)アレンジからは、corin.さんの独創性が伺える。乗り良いアッパーなテンポが最後、rit.し落ち着いて終わるのも印象深いし斬新ですよね。
この楽曲が問題作なのはずばり、歌詞です。愛内里菜がストレートに描いたのは、『現代社会の情報の波に流されない強い心』。愛内里菜自身語っていた事ですが、確かこの詞を生むキッカケとなったのは、当時起きた戦争(多分アメリカのアフガン侵攻のことだと思うが、)のニュースに影響されたからとか。そのこともあり、今回の彼女の描く詞にしては「狂いだす果てない欲望」等、重い社会風刺の内容が綴られており、このような批判的な歌詞は彼女にとって非常に珍しいものとなったことでしょう。しかし、そんな暗い世の中でも、最後には希望を忘れずに前向きに立ち向かって行こう!と投げかけているところがポジティブな愛内里菜らしいところ。最後のフレーズの、「混乱は増す時代の中 つじつまをね合わせようと 差し出されたその中へとはまってゆく前に さぁ CODE CRUSH」が一番印象的。愛内里菜の全く違った一面が見られる...そんな価値のある素晴らしい楽曲であると感じます。
7.PRECIOUS PLACE
作詞:愛内里菜/作曲:小松未歩/編曲:Kazuhito Tsukui
収録:21stSg/5thAL「DELIGHT」
☆レビュー
この曲は「CODE CRUSH」に続くゲームタイアップ曲で、Another Century’s Episode 2のEDソングとなっています。このシングルから今までのロック路線から、初期のトランス系路線へと楽曲傾向が戻り、ファンには嬉しい楽曲だったはず!
作曲が、なんとあの小松未歩さん!彼女の描く繊細なメロディは私も大好きで、愛内里菜とのコラボは、当時は正直想像がつきませんでした。そして期待を裏切らないでくれたのも流石!という感じで、素晴らしいメロディアスな曲調は、バラードナンバーでも良いのでは?と思いがちな所です。そこを津久井さんは、トランスとロックの融合とも取れる絶妙なアレンジにしたのが、小松さんのメロディを引き立て、むしろ作品を生かし、愛内里菜らしい楽曲へと仕上がった、その理由だと思いますね。
歌詞を読むと分かるのですが、彼女の独特で不思議な世界観が広がっている、ちょっと珍しいタイプであることに気付くでしょう。PRECIOUS PLACEを「花咲くあの場所」と喩えていたり、「一輪の花」を希望の象徴として捉えていたり、、、と、ゲームで言うならば『RPG』な香りがするのは、タイアップを意識したからだとは思いますが、そんな、空想の世界での主人公の意志がそのまま現実の世界と何らかな部分で通じ合っているからこそ、共感できる歌詞なんだ…そう感じるのです。
8.Mint
作詞:愛内里菜/作曲編曲:Taishi Senda
収録:24thSg
☆レビュー
愛内里菜の今回の最新シングルは、c/wともども素晴らしい楽曲であると感じます。この楽曲は第一印象は、あまり冴えない、目立たない、そんな感じですが、何回も聞くとその良さがどんどん分かってくる、かなりのスルメ曲でした。
作編曲は、今回初起用の千田(?)さん。最近の愛内里菜楽曲は新人の作曲編曲家をどんどん起用していく傾向にあるようです。曲題がMint...そのイメージどおり、メロディ、アレンジ共に爽やかな印象を受けると同時に、何かパッとしない...、とはじめは思うはずです。それもそのはずで、愛内里菜の楽曲の中でも1,2を争う程のサッパリとしたポップス曲なんです。が、聞いてるうちにそのサッパリアレンジが段々癖になってくるんですよ!コレが!!。実はサッパリと一見聞こえるアレンジもよく聴くと、Aメロ・Bメロ・サビの中で何回も展開、変化していることに気付くはずです。この鮮やかで微妙な曲調の変化が、『単調な曲だけど何故か飽きない』といったスルメ性を生み出しているのです。
この楽曲も、愛内里菜お得意の応援歌ですが、いつもの明るい『当たって砕けろ!』な歌詞ではないのが特徴。日々の忙しい生活、仕事、恋、そんな毎日も頑張って切り抜けていこう!という、現実性を帯びた大人な雰囲気が今回の歌詞で感じられます。最近の作詞レベル向上はこの曲にも勿論みられ、「徹夜続き 人間関係ため息」というふうに韻を踏んでいたり、「月曜のmorning rush」等のフレーズから、主人公はOL?といった情景も見えてきて、曲を聴きながら非常に楽しい気持ちにさせてくれます。
9.CONTROL ME,RESCUE ME
作詞:愛内里菜/作曲: 綿貫正顕/編曲:齋藤真也
収録:4thAL「PLAY GIRL」
☆レビュー
この楽曲はイントロを聴いたときから、衝撃的で!...アレンジをかの齋藤真也さんと知ったときは、もっと衝撃的で!...んで、作曲が綿貫さんと知ったときは、ヤバイ衝撃的で!!!...そんな、個人的に衝撃作。
まず綿貫さんは私の大好きなZARD『Love is Gone』の作曲も手掛けた張本人!そして、編曲の齋藤さんは私のfavorite作編曲家の中にも入るスンバらしいお方...まさに夢のタッグなのですよ!!!というわけで、メロディ・アレンジ共にツボに入りまくりです。彼らのキャッチーで情熱的なメロディと悲劇的で何重にも展開されていくデジタルサウンドなアレンジ.........それらのシンクロ度は本当に半端無いです!とりあえず聴いて欲しい…本当に。
この曲から、トラックは恋愛系の楽曲に移っていきます。そしてこの曲は是非それの一番最初に聴いてほしい。
このメロディ・アレンジの場合、歌詞がかなり重要になってくると思うのですが、それを全く崩さないものを書いた愛内里菜にも感謝!愛による耐え難い苦しみを表現した詞には、聴いてるこっちまでも気が重くなりそうになります。「音を漏らさず流す涙で作り上げた鎧 ただ重くなるばかりでうまく動けない RESCUE ME」など、多くの比喩表現が用いられ、そのニュアンスの正確さが体の芯まで響いてきて、苦しみの情景がリアルの映し出されます。そして最後には...殺られる前に止めを刺して...と、愛の苦しみゆえに死を選ぶ主人公が描かれ、ここまで絶望的・悲観的な歌詞は数少ないバッドエンディングな曲の中でも最上級なもの。ポジティブなイメージを持つ愛内里菜を完全に覆す作品であるといえます。
10.CALL MY NAME
作詞:愛内里菜/作曲編曲:corin.
収録:20thSg「ORANGE☆NIGHT」c/w
☆レビュー
20thSgを飾った「ORANGE☆NIGHT」は、今までになかったぐらいのハチャケた乙女チックな歌詞とパンクロックが斬新な作品でした。が、このSgのc/wは、それとは対照的に大人びた、ネガティブな雰囲気の楽曲が2曲収録され、それはファンの間でも人気が高いのです。今回はその中の一曲を選びました。
作編曲がcorin.さんのつとめた曲、故に個人的にツボ。『SET YOU FREE』『Melody Frag』に比べると、メロディアスな雰囲気が特徴的で、それはアレンジにも影響されており、ごちゃごちゃしておらず落ち着いて聞かせる、ギターが映えた順ロックナンバーに仕上がっています。いつものcorin.さんらしい強い癖があまり感じないので、c/w曲のなかでも高い人気を誇っていると言えるでしょう。
歌詞に出てくる主人公は、彼氏との別れを受け入れられずに哀しみ苦しむ姿が想像できます。そして「CALL MY NAME(私の名前を読んでよ)」と彼に届くはずもない問いかけをしている...という点では、『CONTROL ME,RESCUE ME』並みの悲劇的な歌詞ですね。この作品も、ポジティブな恋愛ソングを多く描く愛内里菜では珍しい、別の雰囲気を楽しめる楽曲となっていますが、『CONTROL ME,RESCUE ME』のような漠然とした深い苦しみではなく、少しストーリー性が感じられる歌詞になっており、その部分が、聴く側に現実味を帯びた情景を浮かばせてくれることでしょう。
11.Can you feel the POWER OF WORDS?
作詞:愛内里菜/作曲:大野愛果/編曲:徳永暁人
収録;2ndAL「POWER OF WORDS」
☆レビュー
斬新なジャケット画像が特徴の2ndALの最終トラックに収録されているこの楽曲は、アルバムのアンサーソングな要素を担っているのですが、この曲単体だけでも意味合い的にも全く問題が無いですし、私自身この曲を初めて聴いたときに鳥肌が立ちまして...w、意外と思い入れ深い曲です。
作曲は大野さん。そのはずです!というべく素晴らしいグッドメロディ。曲題の通り、人の心の中に染み込んでいくような繊細な旋律に加えられたアレンジは初期作品に良く携わってくれた徳永さん。これもゴールデンコンビとも呼べるメンツですが、勿論のこと曲の完成度は非常に高い。決して厚くないポップスサウンドですが、ゆったりした雰囲気の中でしっかりと大野さんのメロディを聞かせている。熟練のなせる技...といったところでしょうか。
曲題の和訳は「言葉の力を感じることが出来る?」。『言葉には、閉ざされた心を解き放し、他人と心を通わせる力がある』と説いている歌詞は、言葉ひとつでどんな人ととも分かち合うことが出来る...そんな可能性を秘めているんだ、と教えられます。そしてそれは『世界平和』や『人間愛』のような壮大なテーマとしてとらえると、非常に趣き深いタイトルの曲であることがわかりますね。詞の分量は短いながらも、ストレートな気持ちをぶつけているところが、愛内里菜らしさの存分に溢れている証拠といえます。
12.Lavender Rain
作詞:愛内里菜/作曲:輝門/編曲:小林哲
収録:17thSg「START」c/w
☆レビュー
この楽曲も、愛内里菜のc/w曲ではかなり人気が高いと言えます。この曲は私自身大好きな曲で、聴く度に鳥肌が立っちゃいますね。確かこの曲で輝門さんの提供曲は終わりのはず…ですが、最後に素晴らしい曲を持ってきた!と岩ざる終えない完成度。そして、編曲があの小林さんという夢のタッグです。
輝門さんの曲は、メロディラインが独特なものが多く私自身のツボにあまり嵌まらないのですが、これだけは別!というか、輝門さん楽曲でも1,2を争うほどのキャッチー且つ繊細なグッドメロディ。付点8分と16分で刻む8ビート(なのかな?)はスイング楽曲に良く見られますが、このサッパリとしたアレンジに起用すると、少し弾んだような...でもどこか物寂しげ...そんな感覚に出会えるはずです。その小林さんアレンジなのですが、今回もやってくれました!と、言うべきの素晴らしい出来。インスト一つ一つがしっかりと顔を出し、そこまで厚いサウンドではないのですが、壮大な雰囲気に聞き手をいざなうことでしょう。
そして、私はこの曲の雰囲気に見事にマッチした歌詞も含めて大好きなんです。歌詞はストーリー性が非常に高く、情景が本当に目に浮かびます。サビへの開放感と共に「たどり着く 場所はまた どしゃ降りの中 Lavender Rain 傘の雫 君の言葉たちのように胸に染みる」のフレーズは、心のそこから切なさを感じます。これも恋愛ソングの中の失恋ソングの一つなのですが、『CONTROL ME,RESCUE ME』や『CALL MY NAME』と比べてみると歌詞も曲調も穏やかで、淡い青春の失恋物語のようにも感じれるところが純粋に共感できる点といえるでしょう。
13.Deep Freeze
作詞:愛内里菜/作曲:輝門/編曲:AKIRA
収録:11thSg/3rdAL「A.I.R」
☆レビュー
輝門さん作曲の作品が始めてシングルになったのはこの曲。その後愛内里菜のシングル曲は輝門のプロデュース下になり、3rdアルバムまでその傾向が進みます。数ある輝門楽曲の中でもこの曲は癖あるメロディながら、AKIRAの独特なアレンジが非常に際立ち、作品として高い完成度を誇るものとなり評価されています。
サウンドとしては、完全なデジタルアレンジを施された洗礼されたもの。その中にも日本独特の不思議な和のテイストが加えられており、ウィンターソングでもあるはずのこの楽曲に重々しい雰囲気を持たせる結果となったのでしょう。そんなAKIRAさんの独創性の高さが伺われる部分は他にもあり、後半の間奏部分にギターソロが初めて挿入、その後も何度にも渡る曲調の変化は芸術とも言って取れる程の出来前で、その高いクオリティには度肝を抜かれます。
歌詞を見て分かるように、失恋ソングではないです。しかし重々しいこの曲調は決して順調な恋ではなく、むしろ順調な恋だからこそ聞いてもらいたい...そんなメッセージがこもっていると思います。Deep Freezeは『凍結状態』という意味。「凍える君を守りたくて寄り添ってみても ほんとは大きな体温にあたためられてる私なんだ」というフレーズには...、恋には求められる関係など無く、互いに求めているもの、なのだと改めて恋愛の深さを教えてもらいます。そして、真実の愛を見せられたとき、その『凍結状態』は「broken Deep Freeze」というフレーズのように崩れ去るものなのだ、ときっぱりと言い切っているところが、暗い歌詞の中でも愛内里菜の良さになっているところ。上部でウィンターソング言いましたが、完全なウィンターソングなのは、そのSgのc/wの「White X-mas Song」方だと思います。
14.Powder Snow
作詞:愛内里菜/作曲:Hisanao Kojima/編曲:Yuya Saka
収録:23thSg「薔薇が咲く 薔薇が散る」c/w
☆レビュー
コチラのほうが「Deep Freeze」よりウィンターソングらしいですね。コチラも失恋ソングなんのですが、ゆったりと静かに、悲しげに歌われています。坂さんは「GLORIOUS -A.C.E.2 ver.-」のアレンジも努め、その曲で完全に惚れてしまいましてw、今作は彼の編曲2作目となる楽曲ですが、期待を裏切らない素晴らしい作品になっています。
サウンドはポップスですが、インストの使い方の波が非常に心地よいですね。グロッケンなどの高音系のサウンドと、ギターなどの重厚系サウンドの混ざり具合が、独特な雪景色の世界観を表現し、詞が無くともそんな景色を思い浮かべることが出来るようなアレンジです。作曲は「薔薇が咲く 薔薇が散る」と同じく小島さんが手掛け、相対して優しく聞かせるメロディラインとなっています。
歌詞の方も完成度が高く、冬に過ごす寂しい主人公の情景が綺麗に浮かび上がってくるもので、この曲でも最近の愛内里菜の作詞レベルの高さを感じ取れると思います。「凍える小さな片手は君のポケットの中嬉しくて かじかむ小さな耳は君のそっと囁く声に喜んでた」...このフレーズは個人的に一番好き。そんな儚い思い出を忘れようと粉雪に投げかける姿は、何故か心打たれます。
15.yellow carpet
作詞:愛内里菜/作曲編曲:Takahiro Hiraga
収録:24thSg「Mint」c/w
☆レビュー
最新Sg『Mint』のc/w曲ですが、これも愛内里菜のc/w楽曲の歴史でもかなりレベルの高い作品であるといえるでしょう。むしろ、A面にも持ってきて秋に発売しても良いのではないか、と言っても過言ではないですね。この曲の詞も、愛内里菜の中では最上級の完成度を誇っています。
作編曲の平賀さんはどっかで見たことある名前ですけど(今一思い出せない)...、発売前の宣伝ではロックナンバーと公表されていましたが、実際はそこまでバリバリしたものではなく、デジタルサウンドと融合されたポップスっぽい要素も兼ね備えた楽曲。メロディはそこまでキャッチーさは無いのですが、収録SgのA面同様に、非常に爽やかな印象を持つことでしょう。アレンジはそのメロディの爽やかさを更に引き立たせています。ロック調ながらポップスに近いアレンジが、ギターに厚み作りの役割を果たさせ、サビへの盛り上がりが一層心地よいものへとなった理由でしょう。
歌詞は、ストーリー性がかなりあってちょっとした物語が展開されています。雨の日に傘を忘れ困っている私にそれをそっと貸してくれたあなた...そのあなたを待ってやっと出会えたのが、晴れた日曜日...そして、二人で銀杏並木を歩いてく...というのが1番の歌詞を簡単に要約したもの。運命的な出会い、といった所でしょうか...読み手によって様々なストーリーが想像できると思います。そんな少女マンガなストーリーの中にも、大人の恋な雰囲気を感じられるのが、最近の愛内里菜の特徴ですね。銀杏並木をyellow carpetと訳してしまうその斬新さは、流石と言いたくなります。好きなフレーズは、「木枯らしが吹いていたけれど何故か心地よい春の風を感じだ日」。主人公の気持ちを季節の変化で表されているのは、彼女の歌詞の中でもこの曲だけなのでは?
16.be happy.
作詞:愛内里菜/作曲:金子奈未/編曲:尾城九龍
収録:1stAL「Be Happy」
☆レビュー
最後を飾らせていただくのは、初期にして現在もファンの評価が高い、アルバム「Be Happy」の最終トラックに収録されたアルバムのアンサーソング。選曲のトラック1「be happy?」とやはり最初と最後で揃えなければ二つの意味を発揮できないため、今回の選曲も1stアルバムと同じようにこの配置となりました。
金子さんの描くメロディは、『snow drop』もそうですが、何か独特で不思議でその上印象的な感じがします。それを崩さずアレンジを施した九龍さんは、デジタルながらアナログな雰囲気を残した温かいサウンドでまとめた感じがします。マイナー調が多いコード進行の中でも、聞き終わった後、どこか明るい優しい感覚を覚えるのは、私だけでしょうか?
問題定義をした「be happy?」では、『他人と関わっていくことの苦しさ、そして未来への不安』、を表していました。この楽曲の歌詞には、「人の弱さが強さを生み出してきた」や「だれかが幸せになれば誰かに不幸が訪れる」というように、強さと弱さ、幸せと不幸...のように、対になる関係を挙げ、『其れに相対するものが存在するからこそ、其れが存在するんだ』という、哲学的な要素が備わっています。喜びがあれば悲しみもある、幸せな日もあればいつか不幸も訪れる、それが必然となっているこの世界で生きなければない!という、『be happy?』での不安は見られず、それでは見られなかった、強い意志をこの歌詞には感じます。そして最後に「ぼくはうたうよ」というフレーズの通り、自分に出来ることは歌うことなんだ、という歌手である自分自身に問いかけています。
あなたは自分自身に、何が出来ると問いかけますか?...
まぁ暇があれば全部聞いてみてねw
追伸
レビューにバカみたいに時間掛かっちゃいましたorz
はぁ
宿題~~~~~~
また、明日にしよっと!wwww
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